はたして日本の農業は平等か

先月11月は施設の改良の下準備にほぼ費やしました、新たに購入するもは最小限に抑え既存のものを生かし、部品もとってあった中古のものをいかに使うか、何度も図面を引いてここは削れる、ここは新たに補強しなければと何度も繰り返すなかで新たなアイデアでてはまた書き直すそうした作業のなかでだんだんと良いものが出来ていきます。
 当然、手間はかかります、パイプを数千本切断してそれらをつなぎ合わせて部品を新たに作りだしていきます。

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一日にかなりの数の鉄のパイプを切断するので切断機の刃も信じられないペースで減っていきます。
新品が一日でこんなに小さくなってしまいます。

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部品が全てカットし終わったら潰してつなげていきます

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鉄のパイプを潰す訳ですからそりゃもう力がいります、それが数千回(~_~;)
毎日筋肉痛との闘いでしたがようやく下準備が終わりました。
 今使っているものを全て処分して新品で作ればこの手間は必要ないしもっと簡単に見た目の良く出来るでしょう、それでもこの期間でた新たなアイデアや経験は農家としてなににも代えがたいものなのです。
上から降りてきた補助金でなにも考えず作れば簡単です、でもこの貴重な経験は得ることできないのです。
 剪定前だと枝が建設の妨げになるので本格建設は剪定後になります。

我が家ではぶどう栽培において施設や暖房機、灌水設備、機械など補助金を使うことなく全て自己資金でやっています、ハウスの建設や灌水などの設備も自分でつくります、当然経営面から予算は限られ決めれた予算の中からその畑にあった最高の物をつくるか常に考えています、自分で作れるから直せる、改良出来る、長く大事にする。

 現在、市内の多くのぶどう農家さんが国の100パーセント補助金その名も攻めの農業実践緊急対策事業(つまり全額税金農家は持ち出しゼロ)を使って数百万から千数百万の施設を建設しています、今年の春にこの事業の説明会を聞きに行ったとき行政からの説明はこの補助金の対象は露地から雨よけもしくはハウス又は雨よけからハウスといった新たに施設を建設に出るもので、ハウスの改良にはでないとのことでした、つまりコツコツと自己資金でより品質の良いぶどう生産のために施設化を進めて100パーセント施設の我が家は対象外でした、その場で行政の方により良いぶどう生産のために自己資金で次々と施設を建設してきた人が攻めの農業を実践してるのではないかと聞いたものだんまりでした・・・・
 例えるなら、自動車メーカーで一方の会社は最新鋭の工場を国が無償で建設してくれ、一方は自己資金で建設した工場そんなことで平等な競争が出来るのか?そんなことが農業の現場ではあまりにもありふれていて施設ほぼ補助金なんて農家が普通な農業の現場、新規就農者には7年間最大で1050万円を受け取れる、機械も補助金・・・・
 補助金を多額のもらっている農家が視察に来て教えて下さいと言う、なにか矛盾を感じる。
2014年2月の2度の大雪、徹夜で雪かきをした我が家、わずか15cm程の雪で朝起きて気がついたら倒壊していた市内のぶどう屋さんは9割補助金で立派なハウスが建っています。

 補助金を使うことは悪いことではないとは思う、ただ施設に数百万投資するには本業でどれだけ売り上げ経費を抜いた利益必要かしっかりと考えて欲しい、そんな金額が補助金として出てしまう、特に今はTTPに絡んだ農業強化の元に・・・・本当に強化されたかどうかは今後はっきりすることだとは思いますが・・・・
 ただそのためには農家は補助金とゆ意識を捨て国民の皆様からの農業へ投資していただいていると考え、しっかりと頑張ってしっかりと税金を納める、そうしたことではじめて皆さんが納得する生きたお金の循環になるのではないでしょうか?
 補助金で施設などを建てて売り上げが上がらない訳がないのですから。
農家が正しい方向で補助金を使えばこれから先の未来に農業を志す人が必要な補助金なくて困らないといったこともなくなるでしょう、無駄と思われる使い方をすれば当然国民から農業は厳しい目で見られることとなり減らされて当然だと思います。将来の農家の担い手に今の農家がどのように思われるのか、今の時代の農家としてしっかりと考えなければならないとおもいます。

 ただ私は補助金は使うことは考えていません
なぜなら、農業はやりがいのある仕事であり、補助金がなければやっていけないほど弱い産業ではないと思います。

いいもの作りたければ金をかけろ 
     金をかけらきゃ手間かけろ 
         手間と時間を惜しがるな
昔読んだ本のなかの一文です。
自立した農業、考える農業、強い農業を意識して志の高い農業を意識してがんばっています。
 消費者の方には全国の補助金に頼らない自立した農家の作物を買って食べて頂くことで応援して頂けるとありがたいです。

2015-12-03 | 春友ぶどう園日記